第8回『新・芸能人の多才な美術展』プロジェクトについて

過去7年に亙って「福祉活動支援チャリティー」として開催してきた「芸能人の多才な美術展」は、2006年度から『文化財保存活動支援のためのチャリティー企画』として、タイトルも新たに「新・芸能人の多才な美術展」として出発することになりました。そして、実行委員会には、特別顧問に日本画家平山郁夫画伯、委員長に九州国立博物館長三輪嘉六氏、委員に別表の通り著名な方々をお迎えしてご指導を仰ぎ、主催に、「新・芸能人の多才な美術展」実行委員会NPO法人文化財保存支援機構、後援に、財団法人文化財保護・芸術研究助成財団という、この上ない体制で臨むことになりました。
今年は、64作家、128点の出展を得て、5月8日〜10日、千代田区永田町にある「憲政記念館」を第一会場として開催。ここでの美術展開催は歴史上初めてのことですが、わずか3日間で5,400人もの観客を動員し、多くのマスメディアに取り上げてもらうことに成功しました。
憲政記念館で開催することになったのは、この趣旨にご賛同を下さった衆議院芸術議員連盟会員の方々や国会議員有志の方々の出展参加をいただいたことによるもので、ここでは、衆議院も参議院も、与党も野党も、勿論、派閥も関係なく、文化創造という一点で皆様が協力し、まさに「文化が世界の未来を救う」ことを予感させる雰囲気でした。
また、この美術展の意義にご賛同いただいた日本画家
上村淳之画伯(上村松園・松篁・淳之の作品を収蔵する松伯美術館長)が、この美術展のために新作を描いて出品しています。
この美術展では、観客の方々に単に観て下さるだけでなく、絵筆を取って描いて見ようと思って下さることを期待しております。それは生活を豊かに、潤いのあるものにしてくれます。これが文化を創ると云うことで、同時に地球上に遺されている文化遺産がどのようにして創られ、どのようにして歴史の中に生き、今に活きる証として如何に重要なものであるかを理解していただけると思います。これら文化遺産は必ずしもプロの作家によって創られたものではありません。何かを想像し、創造することが未来への遺産創りなのです。

第三の企画は、平成23年に「宗祖親鸞聖人750回大遠忌」を迎える記念事業の一環で、国宝「鏡御影」に倣い、未来の国宝を目指す平成の「親鸞聖人御影像」の制作です。これは単なる模写 ではなく、現代作家による現代の視点を付加えることを意図し、新たな御影像を再現するに相応しい最高の日本画家、上村淳之画伯(上村松園・松篁・淳之の作品を収蔵する松伯美術館長)に制作をお願いしました。この再現は2点あり、1点は現存の専阿弥陀仏が描いたといわれる国宝「鏡御影」の模写 、1点は等身大の「親鸞聖人像」で、120号の大作です。この歴史的再現のプロセスは、ドキュメンタリーとして密着取材し、「平成の親鸞像に挑む〜日本画家・上村淳之の国宝再現」と云うタイトルで、NHKの特別番組において異例の90分枠で放送が決定しました。 当社の西本願寺プロジェクトは、今後も様々な企画を提案していくつもりで、目下、準備中です。